2.瑞泉寺―永福寺跡
瑞泉寺
鎌倉・西の花の寺と言われる光則寺さんへは、今年何度か行っています。しかし、東の雄(?)の瑞泉寺さんには、それこそ何年も前に行ったきり。今回はやはり「紫陽花の穴場」と言われるこちらへお邪魔します。
鎌倉駅東口のバスターミナルから、京急バス「大塔宮」行きで終点まで170円。ここから歩きます。テニスクラブを過ぎ、暫く歩くと…フェンス越しに綺麗な紫陽花が(右写真)。
やがて、瑞泉寺さんの総門です。100円を納めて…驚きました。拝観受付の後方は、見事な紫陽花。散策路になっています。梅や水仙、紅葉で名高い瑞泉寺さんですが、紫陽花も素敵。堪能しながら歩いて、山門へ。石段は二つ有りますが、向かって右の方が新しく足場が良いです。![]()
山門をくぐりまして、まず思ったのは懐かしい…です。そう思うくらい、長いこと来てませんでした。お参りして、境内を拝観します。桔梗などの花や木々の緑も綺麗。
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本堂の裏の夢窓国師作の庭園も拝見。相変わらず静かな佇まい。どこもく地蔵を拝みます。ああ、この世は何処に行っても苦しいばかり也。
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タクシーで来る人、女性同士のグループと、人は切れないのですがそれでも少人数。非常に恵まれた瑞泉寺拝観だと思います。総門の手前に、土鈴を売るお店があります。購入はしなかったのですが、無印の敦盛さんイベントを思い出すのは必至かと(笑)。
永福寺跡
元来た道を戻り、気になっていたところを覗きました。それがこちらの永福寺(ようふくじ)跡。
2年前の初の遙か旅の際、小学校の外壁に研究発表が掲示されていました。それがこちらの事だったのです。それまでは、こんなところがあるのも知りませんでした。
テニスコートの奥に広がる平坦なこの地は、かつて頼朝が建立した永福寺がありました。義経や藤原氏といった、奥州征伐で没した人達を弔うために。…本には「怨霊供養のため」という記載が多いです。中尊寺や毛越寺、無量光院を参考にして、1194年までに本堂、阿弥陀堂、薬師堂が完成していたそうです。しかし、室町時代には火災があり江戸時代には廃絶して今に至ります。![]()
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ちゃんと繋がった写真でなくてすみません…(汗)。
鎌倉に、奥州の再現…?頼朝さんの心中は定かではありませんが、この広い更地を見たとき「兵どもが夢のあと」「諸行無常」という言葉が過りました。
上手く言い表せないのですが、廃絶された社寺は多いとは申せ、こうだだっ広い跡地というのは、何か…虚しいというか、正に「過去」が「今」にどかんと乗っている気がします。建物などがあれば、それは連綿と過去から続くものだと思うのですが「無い」ことが「過去そのものの形」みたいで。…ああ、語彙貧困な自分が悔しい(汗)。ここからは金沢街道に向けて南下しつつ、報国寺さんを目指します。道中、脇を流れる小さな川に大きな沢蟹がいてびっくり(笑)。
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