5. 旅の終わりに
稲村ケ崎駅から、江ノ電に乗って鎌倉駅へ。今回の旅も終わりです。
入稿明け、ということで面掛行列と曼珠沙華を見ること、としか考えずに出掛けました。疲れも残っていたり、初めて見る行列に圧倒されたりと、慌ただしいような、ボーっとしていたようなの旅は気付いてみると終わり?という気持ちに。
お土産は、折角のこの日にここで買わずしてどうする!な「権五郎力餅」を既にゲット。なので小町通りに寄ることもせず、そのままJRのホームへ。18時15分の横須賀線・成田空港行きへ乗車し帰路に着きました。
…色々と難しい。とやや考え込んでしまった今回の旅行。それは言わずもがな、ここ数度の旅行記のこの欄で書いていることです。楽しみにしつつも、脅威(と書くと少し大袈裟ですが)であった行列の―カメラ。コーンもロープも無いとは申せ、行列に近づき過ぎたら、危ないとか邪魔になる…とは考えられないのでしょうか。先導役に制されても、お構い無しな熟年男性の多いこと。このマナーの悪さにはがっかりでした。
また、英勝寺さんでも工事用のものが置いてある場所には、立入禁止の旨書かれ更にロープが張ってありました。しかし、そこに入って曼珠沙華を撮るこれまた熟年の男女。
最後にお話した地元の方は、マナーの悪いカメラ持ちさんには、それを窘めることもあるそうです。しかし、相手が年上だと逆切れされるそうで……。こういう人達が増えると、本当に「撮影禁止」の社寺がどんどん増えそうな気持ちになりますが、仕方ないのかもしれません。そうならないことを祈るばかりですが。
…6月に見たあの「幼稚園児より酷い大人」という文面が、一日アタマを離れませんでした。なんとも嘆かわしい限りです。
観光地ではありますが、当然自宅ではない。ましてや聖域たる社寺で何を、と。楽しむということから、逸脱したものを感じました。一方で、端から見たら己も観光客でカメラを下げているわけです。益々以て、拝観のマナーには気を引き締めないといけません(一人旅では騒ぎようはありませんが、とんでもないカオをしていたり、ボーッとしている可能性が…)。
ここのところ、こんな文面が続くのが哀しいのですが、これも現実ということで(泣)。
遙か好きな馬鹿神子としては、これからも訪問を続けたいと思っています。
歴史と現在が今も街で共存する、鎌倉。賑やかな観光地としての店先や通り、静かな路地、時代が違ったかのような社寺。―そして、日ごろの静けさが一変した、この日の御霊神社。長い時を経ても、生き続けるもの。普段は「建物」など、己に相対する「もの」で歴史を感じていますが、この日はまさにそれが体現されていました。確かに周りを見れば嘆かわしいこともありましたが、この連綿と続く祭りを実際に見られたことは、嬉しかったです。丁度この日に行けたことは、やはり幸いだったと思います。
昔と現代をもろに感じた日…そういう一日でした。そして萩や曼珠沙華の他、ここに載せたような秋の花にも魅せられました。上から芙蓉、鶏頭、秋明菊、女郎花。優しい色の花が多かったように思います。花を愛でるのにも、マナー…ですね(苦笑)。
そうでした、御霊神社の神楽の後、皆さんが移動し始めた時に拾われなかった飴を発見しました。…この名前を見たとき、私のカオが緩んだのは申すまでもございません(笑)。「梅あめ」ですよ。御霊神社で、梅ですからね。ああ、馬鹿神子を実感します!(ヲイ)
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