6.旅の終わりに


極楽寺駅から江ノ電に乗り、鎌倉駅へ戻ります。やはり長谷からの乗車客が多いです。荷物が増えたこともあって、座れたのは助かりました。鎌倉へ着いたのは5時半くらい。未だ開いていた江ノ電グッズショップへ入り…買ったものは下に(笑)。日中の混雑から帰路のJRの混み具合を懸念しておりましたが、流石にこの時間になると、団体さんはもういらっしゃらず。
17時41分発の横須賀線・先頭車両で座って帰れました。


鎌倉文学館さんは、洋館好きとしては行きたいところでありました。しかし、毎度毎度あっちゃこっちゃちまちま巡っているため、ある程度纏まった時間を要しそうなこちらへは、なかなか行けなかったのです。どうしても、あそこもこちらもという欲張りなので。この日は、自分の中で長寿寺さんと文学館さんいう2本がメイン。そして、龍宝寺さんが続きます。まさに「見頃」ということに絞っての訪問で、あとは毎度の如く行き当たりばったり(笑)。他にも緑が綺麗そうな妙本寺さんや、おんめさまも…と思ってはおりましたが、当日に回るのがきつそうだと判断しました。

下調べをぬかったのが、大船駅。駅舎の中やターミナルを確認しておらず、やや慌てました。「西口で4番バス停、33系統」とだけアタマに入れていました。ターミナルといっても実際はかなり駅から離れており、柏尾川を渡って…駅から300mくらい離れていました。右の写真、バスがいる位置の反対車線側あたりに、停留所がありました。

…この旅行記を書くにあたり、情報を再確認して…バス会社が「神奈川中央交通」だったと知りました。車体が京急の色じゃなかったから、江ノ電バスかな?と思っていたのです。そうしたら、江ノ電バスの停留所は東口だけ。今の今迄勘違いって…あー(汗)慌てるにも程がありますね。今回、一番の反省点です。無事に乗れて良かった(笑)。


さて、今回の旅で受けたもの・買ったもの。

まず…ええ、すみません。私にというお守りじゃないのです。これを二人が一コずつ持っていたら!の妄想のもとに、です(汗)。
頂いた縁起書に因ると、万葉集の東歌(あづまうた)の中に、こちらの鎮座地周辺の稲背川(由比ヶ浜に注ぐ)や御越ヶ岳(権五郎さんより、甘縄神明宮から連なる…のだけど・汗)が恋の歌として歌われているとか。歌が2首載っていましたが、これを景時さんが望美ちゃんに囁く…って、そういう妄想すると、表情が!…破顔するほどの妄想は、お家に帰ってからにしましょう。

もう一つは、こちら。はぁ。このままいくと、数が増えそうです(笑)。鎌倉駅でのショップでは、長谷はこれが最後の一つでした。勿論、また入荷するでしょう。鎌倉高校前とか、江ノ島とか、藤沢とか、七里ヶ浜とか欲しい…って、どうするんだ私(笑)。またスペースに飾るか(笑)。今は、この長谷駅のキーホルダーに、御霊神社の魔除けのお守りをつけています。
江ノ電グッズショップは、改札内にあります。藤沢、江ノ島の各駅は改札外の売店が兼任しているようです。

そして、これが先月からのお供。江ノ電ウォーター、130円。鎌倉駅では、グッズショップではなく向かいの「江ノ電名店街」のあんぱんを売っているお店で、販売しています。藤沢駅では、改札手前の売店で。他の駅は未確認ですが、多分江ノ島駅の売店にもあるのでは…。最初に飲んだときは、甘い感じがすると思いました。飲みやすい軟水。夏場はこれだな(笑)。因みに、この日は文学館へ行く前に購入、戻ってきたときは既に8分の1くらいしか残っていませんでした。


薔薇と洋館は煩悩。行ったことのない時期だし、楽しみ…と思って出掛けると、そこには紫陽花も咲いてたという、言わば運の良い旅でした。遠足や団体旅行とかち合ってしまうのは、仕方ないことです。ただ、それ故にいつもより注意して歩かねばなりません。特に北鎌倉駅周辺は、歩道が狭いですから。大型車が来ると、結構ひやっとします。そもそも、一人歩くだけの幅しかない路側帯なので。
…そんな自分は、小学校6年(何年前かは考えないぞ)の遠足で、鎌倉に来ていました。それこそ円覚寺に行ったようで、写真が(汗)。それが人生最初の鎌倉、だったのかも。その後は高校卒業後、友人達と。それからは、ほぼ一人旅。若かりし20代の真っ暗な頃、静かな鎌倉で手を合わせていた記憶は鮮明です。

何度行っても、飽きることがないのは何故だろう。連綿と受け継がれている信仰の場。約800年前の開幕の地…。そこを訪れる自分の思いや煩いなどというものは、ほんの一瞬のものかもしれない…。別に何かに縋りたいから、というわけでもなく、ただ行きたかった場所でありました。それが今、歳も重ねいろいろと太くなり(笑)更に現在は、煩悩を搭載して訪問するに至っております。勿論、鎌倉も時代の流れと共に取り巻く環境が変っています。しかし、歳月を経ても、抱えるものが違っても、行きたくてそして行ったら感銘を受けるのは変りません。季節ごとに違う様相を、緑とともに醸し出す鎌倉。和も洋も時間も、その場に凝縮されているかのようです。
関東大震災に見舞われ、崩れて再興した建物。また、昭和に入ってから建て直したお堂…と、確かに「古都」というには新しいところもあります。長寿寺さんも、改修してお庭も整えられ方丈も新しい建物でした。でも、やはりその街のもつ空気が独特―やぐらや切り通し、そして勿論昔から佇むものがあって―なので、それが好きなのです。

―これからも、どうぞこの街が平穏で緑豊けき地でありますように。訪れる度に、他所者のお馬鹿神子はこう祈らずにはいられない―鎌倉紀行であります。


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